FRIENDSHIP FARM #6
宮下果樹園 / 長野県善光寺平
1800年代から今も変わらずフランスを拠点に、農家のための長靴を生産し続けている「AIGLE」が”SOIL=TOI”(土とあなた)という理念のもと、国内の“土”と共に生きる様々なスタイルをもった農家の方々を紹介します。大地と共に生きる、地球人として自然と共生する、そんな大きなテーマを考えるときのヒントやきっかけがそこにはあります。
長野駅から車で30分ほど走ったところにある善光寺平の北部に位置する豊野町。四方を2〜3000m級のアルプスなどの山々に囲まれた盆地では、葡萄や栗、そして林檎の栽培が盛んな地域だ。12月のカラッとした晴れの日に、思わず車窓を開けて、圧倒的な大きさで眼前に迫ってくる北アルプスを横目にみながら車を走らせると、あたり一帯が、真っ赤な実をつけたリンゴの木々が立ち並ぶ、広大な農園地帯に突入した。ラジオの音と忙しなく作業をする農家の方々の元気な声が一帯で聞こえてくる。そう、今は林檎収穫の最盛期の最後の時期だ。今回取材を受けてくださった「宮下果樹園」の宮下直也さんは、120年続く林檎農家の5代目。AIGLEの取材で、ひとつの作物を先祖代々で継承している農家さんを取材するのは今回が初めてだ。豊かな自然環境に恵まれ、信州りんごの名産地として知られている豊野町で、「シナノスイート」や「シナノゴールド」などの高品質なリンゴを栽培し、新たに手作りのジャムやシードルなどの加工品の展開へも挑戦し、林檎の魅力を発信している宮下さん。果樹農家という家業を継承するということ、そして新たな形で未来へ繋いでいくということ、林檎とそこに込めた思いについて話を聞いてきた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
