イネとヒト

2026.10.05

お米の収穫期を迎え、地域のおっちゃん達が忙しそうに稲刈りに追われています。
今年は9月が雨続きでなかなか収穫に入れず大変そうでした。


<稲ではなく麦。収穫シーズンの麦畑は幻想的です。>


農業を始めてから「イネ」の凄さと僕たちヒトとの繋がりの深さに驚きました。
お米を実らせる稲もイネ科に属する植物ですがイネ科の植物は他にもたくさんあります。
例えば麦、とうもろこし、サトウキビなんかが有名です。どれも世界中で主食として欠かせない存在です。
パンも麺も生地系のものも基本的に小麦からできていますし、アフリカではとうもろこしの粉で作ったものを主食にしている国もありました。

5月のブログで書いたように植物は光合成という活動によって炭水化物を生み出します。
この炭水化物はほぼすべての生物の活動エネルギーとなる糖であったり、食物繊維になったりします。そしてイネ科植物は光合成能力が他の植物に比べて高く、大量の炭水化物を作ることができるすごいやつなんです。

サトウキビをかじったことってありますか?
めちゃくちゃ筋張っていて硬いのですが、噛んでいる間ずっと甘みを感じられる、まさに糖と繊維のかたまりなんです。

イネの凄さはこの世界中でヒトの主食として活躍していることに止まりません。
まさかのタンパク質生産にも活躍します。

家畜としてよく飼われている牛や羊、ヤギ、ラクダは反芻動物として知られていますが、彼らは草食動物なのになぜか身体が大きくなるし、僕たちヒトにミルクを供給してくれます。反芻動物は草を食べますが、その草をエサに胃の中で微生物を増やし、その微生物を食べることによって大量のたんぱく質を得ています。すごい!!その時もイネ科の草は大活躍で、繊維質(=炭水化物豊富)なイネ科は微生物を増やすのに格好の材料となります。
イネは炭水化物だけでなく間接的にタンパク質を生産するのにも一役買っているんです。


<エチオピア。そこら中で牛が放牧され草を食んでいました。>

エチオピアではそこら中に牛や羊がいてその辺の草をせっせと食べていました。砂漠の地域に行けばラクダが家畜として飼われていました。そこの人々は家畜を食べることもあれば、ミルクを絞ることもあるし、それを利用してヨーグルトやチーズを作ったりもしていました。
世界中でその地域の気候風土に合わせた生態系があって、それに合わせて生きている人々がいるってとても面白いなと思います。


僕は都市で育ったこともあり、こういったヒトと植物や動物の繋がりを感じたことなんて一度もありませんでした。それがエチオピアで昔ながらの暮らしを経験して、実際に農業をする中で、生物それぞれの能力やそれらが絶妙に関わりあってできているこの世界の面白さを知ってしまいドツボにはまっています(笑)。

続く

川崎亮太
農家
HATAKEYA

More Post